「プログラミング」と聞くと、少し難しそうなイメージがありませんか? しかし、今回開催したワークショップでは、そんなイメージを軽々と飛び越える、笑いと驚き、そして創造の喜びに満ちた「アソビの時間」となりました。今回は、大人も子どもも夢中になった「たけっちょ的デジタル教育でプログラミングを楽しもう!」の模様をレポートします。
遊びの天才!たけっちょ先生
今回の講座で、私たちをデジタルの遊び場へと案内してくれたのは、北海道上川町にある未来型公民館『大雪かみかわヌクモ』で「かんちょー」を務める、「たけっちょ」こと松井丈夫先生。たけっちょ先生曰く、「管理者権限を発動しまくり、遊んでシゴトしてお給料もらうズルい人間」。自己紹介文からも、ただならぬオーラが伝わってきます。そんな「遊びの天才」たけっちょ先生による講座が、面白くないわけがありません。

失敗を恐れない!トライ&エラーで学ぶ、新しいアソビの世界
会場には、目を輝かせる子どもたちと温かく見守る保護者の皆さん、そして知的好奇心旺盛な大人の方まで、幅広い世代の町民が集まりました。

まずたけっちょ先生が取り出したのは、なんと小さなドローン!ブーンという音と共に飛び立ち、搭載されたカメラの映像がモニターに映し出されると、子どもたちからは「うわーっ!」「すごい!」と大きな歓声が上がり、会場が一気に温まりました。
そして、「プログラミングは簡単に言うと、相手にやってほしいことを、正しく伝えて動いてもらうこと」。 たけっちょ先生の分かりやすい言葉で、プログラミングの扉が開かれます。
今回体験したのは、「Scratch(スクラッチ)」というウェブアプリ。難しいコードを覚える必要はなく、カラフルなブロックをパズルのように組み合わせるだけで、キャラクターを動かしたり、アニメーションやゲームを作ったりできる、まるで“デジタルの積み木”のようなツールです。
さらに、たけっちょ先生がスクラッチを使って某クイズ番組を再現すると、こちらも大反響。「こんなことまでできるのか!」と、参加者の心は一気に鷲掴みにされました。


「Scratch」でプログラミングに挑戦!
会場の期待感が最高潮に達したところで、いよいよ参加者自身がスクラッチに挑戦です。 しかし、たけっちょ先生は「勉強しましょう」とは決して言いません。「遊びながら学ぶ」が基本だからです。
「僕は最低限のことしか言いません。あとはみんなでトライ!」
先生が参加者に伝えた、たった一つの約束。それは「失敗を恐れて何にもしない人にはならないで」ということ。トライして、間違えて、そして直す。この繰り返しこそが、一番の上達への近道なのだと教えてくれます。


「『やりたいことを妄想して作ってみる』って、最高に楽しいでしょ?」
「コツは、できる人のコードをどんどんパクること!」
「皆さんも先生なんです。みんなで教え合う『共創(きょうそう)』をしよう!」
たけっちょ先生の言葉に背中を押され、いざ挑戦です。最初は戸惑っていた子どもたちも、次第に夢中な表情に。自らブロックを組み立てては「こうしたらどうなるかな?」と目を輝かせ、キャラクターが思い通りに動くと満面の笑みを浮かべます。大人も一緒になって悩み、話し合い、アイディアを出し合う光景が至るところで生まれていました。


参加者からは、 「大人が楽しんで仕事をするっていうのは素敵だなと思いました!プログラミングもわかりやすくて、楽しくて関心することばっかりでした!」(保護者) 「プログラミングについてもっと知ることができてとても楽しかったです。」(小学生) といった嬉しい感想が寄せられました。


アソビが教えてくれた、大切なこと
今回の講座は、単にプログラミングの技術を学ぶだけでなく、「やりたいことを形にする楽しさ」、そして「失敗を恐れず挑戦する勇気」を教えてくれる、非常に貴重な時間となりました。たけっちょ先生が教えてくれた「共創」の精神は、これからの時代を生きる子どもたちにとっても、私たち大人にとっても、大切な学びとなったはずです。
スコラでは、今後も皆さんの「知りたい」「やってみたい」という気持ちを応援する、楽しくてためになる講座を企画していきます。次回の開催も、どうぞお楽しみに!
